開発委員会
組立式簡易茶席
この簡易茶席は、日本の文化の典型ともいえる茶道の精神を、多くの人に、手軽に親しんでいただくことを目的として、開発したものです。
特徴としては、まず、家庭の中で簡単に取り付け、取り外しができるよう、組み立て式にしました。そして、本来の茶席に必要なスペースである四畳半の約半分の二畳分にしました。
都会では、和室のないマンションに暮らす方が多くいらっしゃいます。この簡易茶室には、掛け軸やお華を飾る床の間があるので、そんな方に、和の空間を手軽に楽しんでいただくことができます。
また、乗用車で簡単に持ち運びができるので、見本市や展示会などの各種イベント会場で行われる茶席としても、最適と思われます。この試作品は木製ですが、コスト低減と耐久性の向上のために、現在、アルミサッシュ型材を用いたものを研究開発中です。
電池回収ボックス「でんちくん」
今や、私たちの生活にとけこみ、必要不可欠なものとなっている乾電池。テレビやオーディオなどのリモコンをはじめ、ヘッドホンステレオやカメラなど、乾電池を利用する製品は数え切れないほどで、その使用量は年々増える一方です。
しかし、これほど使用されているにも関わらず、その処理方法については、国に特定の条例はなく、各地方自治体の規制に任されています。そのため、水銀やカドミウム、リチウムなど多数の金属や、酸、アルカリの有害物質が埋め立てられたり、焼却によって大気中に拡散したりしているのです。
そこで私たちは、電池だけを別に集める新たな回収システムを作り、地方自治体へ呼びかけようと考えました。この電池回収ボックス「でんちくん」は、その第一ステップとして、小学校に設置し、各家庭から小学生の手によって電池を回収することを目的として作りました。小学生に電池を捨てない意識を持たせることができればとも考え、今、更なる研究中です。
使い捨てゴミ箱
身の回りを整理するときに必ず必要になるごみ箱について、屋内、屋外を問わず、もっと美観を兼ね備えたものはないか？と意見交換を繰り返すうちに、屋内、特に部屋の中を考えると、ごみ箱はあるが、いちいち捨てに行くことが面倒なので「ごみ箱ごと捨てられないか」という発想から、このごみ箱の開発が始まりました。
机上に置いてごみ箱ごと捨てるために、紙製で手のひらサイズにし、必要な時に使えるように折り畳み式を考え、ジャバラ式も考えましたが、生産することができず、紙風船式を採用しました。
＜主たる特徴＞
・小さなゴミを散乱させずに一時的に収納し、まとめて捨てられる。
・薄紙製なので、簡単に丸めて捨てられる。
・紙製であるため、いろいろなデザインを印刷することができる。
・折り畳み式のため、保管に場所をとらない
・必要な時に簡単に組み立てて使用できる。
折り畳式ゴミステーション
ゴミ集積ボックスの中で遊んでいた子供が、ゴミ収集車のプレス機にて死亡してしまった都会での例にも見られるように、危険のない、美観を損なわないゴミの集積方法がいま切望されています。
我が富山県においてはゴミのない美しいまちづくりをめざし、県民美化推進県民会議が毎年開催され、「日本一のきれいな県土をつくる」をテーマに県民総ぐるみの運動が展開されています。
しかしながら、ゴミを路上に集めネットをかけてあるだけの状況がほとんどです。まちの美観をはなはだしく損ない、子供たちの通学を邪魔し、ガラスがついばんでゴミを散乱させる光景は、決して希なものではないのです。
また、ダイオキシン発生の問題が近年クローズアップされ、家庭や事業所にて焼却処理していたゴミが今まで通りに燃やせなくなってしまって、ゴミは、まちにあふれでる可能性もあります。ゴミの集積場所としてゴミステーションの需要の高まりが予想されます。
これらの現状から「まちの美観をまもる」、市街地においても「場所をとらない」をキーポイントに、デザイン性の高さ、清掃のしやすい、かつ安価なゴミステーションを研究開発しています。